【メモ】株式会社ジーニー(Geniee)が上場するようなのでまとめ
ジーニーが上場承認されましたね。
感覚的には2年前くらいから上場が噂されていた気がしますので、「ようやく」という印象です。
ジーニーの皆さん、おめでとうございます!
上場予定日:2017年12月18日(月)
主幹事証券:野村証券
想定発行価格:1,220円
想定公募時時価総額:約209億円
■決算概況 (単位:千円)
・2017年3月期は売上高117億円、営業利益2.5億円。
・2017年3月期は売上、利益ともに2016年3月期よりも150%以上の成長実績。
・減損損失4,664千円と有価証券評価損が59,850千円あり、当期純利益ではマイナス。
・粗利率は15%(原価率85%)で、営業利益率は2.2%。
■領域別売上実績 (単位:千円)
※サプライ向け事業:「GenieeSSP」「Googleプロダクト」
∟「Googleプロダクト」は、「DoubleClick Ad Exchange」や「AdMob」の代理販売/運用(リセーリング)と想定される。
※デマンド向け事業:「GenieeDSP」「GenieeDMP」「MAJIN」
・2017年3月期はサプライ向け事業の売上が107億円、デマンド向け事業の売上が10億円
∟売上の91%がサプライ向け事業。
■主要販売先売上実績 (単位:千円)
・Googleプロダクトのリセーリングは伸びているが、それでもサプライ向け事業に占める割合は15%なので、「GenieeSSP」単体の成長の方が大きい。
・Yahooは、Yahoo側の広告掲載可否基準の厳格化などが直近であった気がするので、その影響を受けて売上が落ちているのではと推測。
■2018年3月期 4月~9月実績 (単位:千円)
※「MA」はMAJIN
・MAツールの売上比率は7%(438,635千円)
アドテク業界は、大手の海外プラットフォーマー(Google、Facebook等)との戦いだけでなく、昨今ではアドフラウド問題(不正広告問題)という逆風も吹いており、
この先の競争環境も考えると、このタイミングで上場した方が良いという判断もあったのでしょうか。
発表資料の「事業リスク」の項目にも、「不適切な広告配信に対する監視体制の強化について」という形で言及されています。
ここまでの時価総額は183~190億円くらいと想定されるので、想定公募時時価総額209億円というのはやや上がりですね。
今期の営業利益が4~9月期の単純2倍で5億円とすると、PERは40倍くらいでしょうか。
国内アドテク銘柄の上場は久しぶりな気がするので、元アドテク畑の人間として気になるニュースでした。